「水は飲んでいるのに、なんだかフラフラする」「室内にいても熱中症になるって本当?」「経口補水液とスポーツドリンク、どっちを飲めばいいの?」——夏本番、そんな不安はありませんか?
管理栄養士のnaoです。熱中症対策というと「水を飲むこと」ばかり注目されがちですが、実は毎日の食事こそが熱中症予防の土台。今回は管理栄養士の視点から、熱中症を防ぐ水分・電解質のとり方をわかりやすく解説します。
なぜ「食事」が熱中症対策になるの?
私たちが1日にとる水分のうち、約半分は食事からとっています。ごはん・味噌汁・おかず・野菜——どれも水分を含んでいて、食事を1食抜くと、水分も塩分も同時に不足してしまうのです。
特に危険なのが朝食抜き。睡眠中には汗などで500ml前後の水分が失われるといわれ、朝は体が軽い脱水状態です。朝食を抜いたまま暑い中で活動すると、熱中症のリスクがぐっと上がります。
水分補給の基本ルール
- 1日1.5〜2Lを目安に、こまめに(一気飲みは吸収されにくい)
- 「のどが渇く前」に飲む(渇きを感じた時点で軽い脱水)
- タイミングは起床時・入浴前後・就寝前+活動の合間
- コーヒーやアルコールは利尿作用があるので水分補給には数えない
普段の水分補給は、水や麦茶などノンカフェインの飲み物が基本。麦茶はミネラルも補えて、夏の常備ドリンクにぴったりです。
汗で失われる「電解質」を食事で補う
汗をかくと、水分と一緒にナトリウム・カリウム・マグネシウムなどの電解質(ミネラル)も失われます。水だけをたくさん飲むと体内の塩分濃度が薄まり、かえって体調を崩すことも。だからこそ、食事からの補給が大切です。
- ナトリウム:味噌汁・梅干し・塩昆布(汗をたくさんかいた日に)
- カリウム:バナナ・きゅうり・スイカ・トマト(体の水分バランスを調整)
- マグネシウム:わかめなどの海藻・ナッツ・納豆(筋肉の働きをサポート)
夏が旬のきゅうり・スイカ・トマトは、水分もカリウムも豊富。「夏野菜を食べること」自体が熱中症対策になるんです。
経口補水液とスポーツドリンクの使い分け
ここは管理栄養士としてぜひ知ってほしいポイントです。
- 経口補水液(OS-1など):塩分が多く糖分控えめ。脱水症状があるとき・大量に汗をかいたときの「治療的」な飲み物。元気なときに日常的に飲むものではありません(塩分のとりすぎに)
- スポーツドリンク:糖分が多め。長時間の運動や屋外作業のときに。日常の水分補給として飲み続けると糖分のとりすぎに注意
- 普段の生活:水・麦茶+3食の食事で十分。汗をかいた日は味噌汁や梅干しをプラス
熱中症に負けない簡単レシピ2品
冷や汁風・冷たい味噌汁【水分・ナトリウム・カリウム】
味噌汁は水分と塩分を同時にとれる、いわば「和製スポーツドリンク」。夏は冷やして飲みやすくするのがおすすめです。
材料(2人分)
- 味噌 大さじ1と1/2
- だし汁(冷) 300ml
- きゅうり 1/2本
- 豆腐 1/4丁
- すりごま・大葉 適量
作り方
- 冷たいだし汁に味噌を溶く。
- 薄切りきゅうり・崩した豆腐・すりごま・大葉を加える。
- 冷蔵で当日中に。ごはんにかけて冷や汁風にしても◎。
きゅうりとわかめの梅和え【カリウム・マグネシウム・クエン酸】
カリウムのきゅうり、マグネシウムのわかめ、そして梅干しの塩分とクエン酸。夏に失われる栄養素をまとめて補える作り置きです。
材料(2人分)
- きゅうり 2本
- 乾燥わかめ 大さじ1
- 梅干し 2個
- ごま油 小さじ1
- 白ごま 適量
作り方
- きゅうりは叩いて一口大に、わかめは水で戻す。
- 種を除いて叩いた梅干し・ごま油・白ごまと和える。
- 冷蔵で2〜3日保存可能。
管理栄養士の熱中症対策・豆知識
豆知識①:尿の色は「隠れ脱水」のサイン
尿の色がいつもより濃い黄色なら、体は水分不足のサイン。のどの渇きより早く気づける、簡単なセルフチェックです。
豆知識②:40代からは「渇きに気づきにくくなる」
年齢とともに、のどの渇きを感じるセンサーは鈍くなっていきます。「渇いたら飲む」ではなく、時間を決めて飲む習慣に切り替えるのが40代からの熱中症対策です。
豆知識③:塩分のとりすぎには注意
「熱中症対策=塩分」と塩あめや塩タブレットをたくさん食べるのは逆効果になることも。大量に汗をかいた日以外は、3食の食事がとれていれば塩分は基本的に足りています。血圧が気になる方は特に、とりすぎに気をつけましょう。
まとめ
- 水分の約半分は食事から。3食(特に朝食)が熱中症対策の土台
- 水分は1日1.5〜2Lを「のどが渇く前」にこまめに
- 汗をかいたら電解質(味噌汁・梅干し・夏野菜・海藻)を補給
- 経口補水液は脱水時の「治療的」な飲み物。日常は水・麦茶+食事で十分
熱中症は「気合」では防げませんが、毎日の食事と水分補給の習慣で確実にリスクを減らせます。夏野菜と味噌汁を味方につけて、今年の夏を元気に乗り切りましょう。
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